秋と共に、そして冬へと向かう

Autumn 3
秋が訪れそして過ぎて行きます。深紅色の楓の葉が日に照らされて風に舞い、銀杏の葉は私を見てと言わんばかりに黄色に輝き、冷たいけれど優しい午後の風が吹き、そしてだんだんと日は短くなって暮れて行く。私達の身体にも自然と同じように”四季”があり、同じように経験してくのです。私達と自然はいつも一緒にあります。

葉っぱが遂には枯れて散りだすと、私はいつも諸行無常ということを思い出します。夏からの最後の実りを収穫し、時間が流れ、日焼けした肌も白くなって、寒い冬のために支度を始めていく時です。

この季節の移り変わりに乗じて、古い習慣や感情、思い込みや執着を手放し落ち葉といっしょにふるい落してしまいましょう。そうして新しいインスピレーション、創造、知恵や思いやりといった心のためのスペースを作って行きましょう。

陰ヨガでは秋に対応する経絡は肺と大腸で、これらがこの一連のプロセスを促してくれます。肺と大腸は最も重要な排泄器官ですが、これらがきちんと働いていると、身体は効率的に毒素を排出することができ、肉体的にも精神的にも、そしてエネルギー的にもスリムになるチャンスなのです。あなたはこの季節から何を手放したいと思っているでしょうか。無意識に詰まってしまっている古い習慣でしょうか?もう役に立たない感情的なパターンでしょうか?あと数キロ体重を落としたいとか?

呼吸するごとに、健康な肺では古いものを手放してい新しいものを取り入れる道を作るということをしています。大腸が健康できちんと機能していると、食物、思考、感情から必要なものは残して不要なものは排出することができます。こういったプロセスが上手く働いていないと、文字通り私達はどの局面においてもお腹いっぱいになってしまうでしょう。そうするとエネルギーは消耗され、混乱散乱し、重く、集中力に欠けてしまいます。さあどうしましょう?自然と自分の内側と外側と、調和をどうやってとることができるでしょうか?

秋には気温が下がり空気は乾燥するので、肺は非常に繊細になります。ですので、私は暖かくして水分を摂るようにします。暖かいハーブティー、レモンと生姜のお茶などをよく飲みますし、最近は日本のはぶ茶やスパイスを入れたホットミルクがお気に入りです。身体を温める効果のあるセサミオイル(ゴマ油)で脚をマッサージもします。秋の乾燥した空気への対策として、保湿効果もあるし内からも外からも身体に栄養を与えてくれます。

腸の健康の為には、リンゴ、柿、ミカン、レモン、柚子といった季節の果物をたくさん買い込みます。そして、南瓜、人参、ジャガイモ、パースニップ(白人参)、玉ネギ、ごぼう、といった根菜とあらゆる葉野菜を使った身体の暖まるスープをよく作ります。

ほどよく線引きをするようにして、自分の時間を確保して休息、瞑想、動作に意識的になる、といったことに使います。ヨガは、解毒(ひねりポーズと動くこと)、熱を作って気温の低下とバランスをとる、グラウディング(立ちポーズとヒップオープン)、リラックス、という内容で行います。散歩に出かけて新鮮な空気を吸ったり、眼に暖かい色を楽しんだり、この足の下の大地の感触を感じたりします。そうやっていると、自然と私は分離などしていなくて、私は自然の一部であり、私の身体も心もこの身の周りで起こっているのと同じプロセスをたどっているのだな、と感じることができます。手放して、そして解放しながらこの秋の美しさの中に私を投じていくのです。

いかがでしょうか?もっと知りたくなったでしょうか?深く感じてくれましたか?私の主催するヨガクラス、”季節のリトリート”に参加されてみませんか。リトリートではヨガ、瞑想に加え、アーユルヴェーダ(インドの自然療法)と中医学の原理に基づいて、季節と調和する方法を講義します。次のリトリートのテーマは冬です。12月21日(日)、京都の美しいお寺で行います。ご興味のある方は、直接私あてにご連絡くださいね。それではみなさん、どうぞ楽しくゆったりとした秋をお過ごしください。

http://healinghatha.com/ja/retreats/winter-yoga-meditation-retreat-sunday-december-21st/

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